赤坂菊乃井 七月 四万円の懐石料理を愉しむ

文月 京都に夏を告げる祇園祭の月 そんな時期の京料理を、より深く味わいたく、来ました。 今年も店内には、置屋の家紋が描かれた団扇が飾られる 裏面には、芸妓さんの名前が書いてあり、名刺代わりに配られるとか・・ さて一献だ 御神酒 八坂神社の祭礼、祇園祭りに合わせ つづいて先付けだ 生雲丹豆腐 山葵の餡をかけ、若布ピューレをのせ 豆乳にニガリを打ち、お豆腐を作る際に、雲丹ペーストと生雲丹を入れ固めたもの 生雲丹豆腐のクリーミーな甘みに磯の香り、山葵餡のピリッとした辛味。美味い! 梅雨の蒸し暑さを忘れさせる一皿でした。 さあ、八寸だ! 茅の輪に見立てた輪が飾られ、、、おっと! 本日の焼物 鮎だ! 七月は、脂がのっているので楽しみである。 改めまして、茅の輪くぐりのように頂きますか・・ 鱧寿司 肉厚の鱧は、タレで味付けされ、噛むほどに味わい深い 鮑 鮑の柔らか煮は、小ぶりだが風味よく サフラン生姜 サフランのシロップで 色付けした甘い新生姜 甘鯛水玉胡瓜 桂剥きした胡瓜で、酢締めした甘鯛を巻いている 花海老 表面に海老のすり身をぬり、けしの実を散らした松風焼き 蛸の子 蛸の卵をお出汁で炊いた物。柚子の香りよい 胡麻酢和え 浅瓜雷干しと利休麩の異なる食感と旨味が、胡麻酢でまとまっている。 茅の輪くぐり 大切にしたい伝統ですね。つづいて向付だ 明石天然鯛 伊勢海老 瀬戸内で獲れた伊勢海老は、海老の味噌を使った味噌醤油で頂く 伊勢海老は、徳島や和歌山では、禁漁期間だが生け簀かな・・・(明石鯛は本当に美味いな〜) 夏に産卵期を終え、11月頃から身が充実して美味いと言われる伊勢海老 まあ、薄いピンク色の身は美しく、甘くぷりぷり食感で美味いのだが・・ 旬の物を味わいたいが、勉強不足だな・・次は鱧の食べ比べだ? 鱧焼霜 鱧落とし 職人技が光る鱧の骨ぎり、小骨を感じないようにするには、 一寸(約3cm)につき約26回包丁を入れ、皮は切らずに、骨と身を切るとか・・ 焼霜には、煎り酒のゼリーがのる。
皮目の旨味を引き出す調理法の焼き霜造り 香ばしく焼かれた皮目の旨味。
程よい苦味と塩味が煎り酒ゼリーと合う。 鱧のスープで湯引いた鱧落としは、
口内でふわっと味わいが広がる。 結局どちらも美味しかった。さあ蓋物だ! 冬瓜蒸し 冬瓜を、お出汁で炊き器に。柚子を散らし、刻んだ青万願寺唐辛子を添え 中には、すっぽんを炊いた物と、フカヒレが入り、ほぐした貝柱を混ぜ込んだ餡がかかる。 冬瓜も、すっぽんのスープと鶏ガラと一番出汁を合わせた出汁で蒸し煮込み しっかりと味を含めているので、スプーンで崩しながら頂くことが出来る。 やや鶏ガラの主張が強く、中華のようだが、冬瓜の淡白な味わいに合い美味い。 体に良さそうな滋味深い料理でした。 つぎは琵琶湖の湖北で獲れた鮎だ。 鮎塩焼き 独特の香りから、香魚とも呼ばれ、古くより日本人に愛されてきた鮎 冬に生まれ、秋に生涯を終える年魚。川の下流域で生まれ、遡上する鮎だが・・ 琵琶湖の鮎の大部分は、湖に注ぐ川を遡上せず、琵琶湖に残るとか、 琵琶湖には、鮎が食べる藻類が少ないので、プランクトンを主食に成長する為に、 成魚でも大きくならず、小鮎などと呼ばれる ともあれ、その肉質は良く、ほのかな苦味の後、口内にふわっと広がる香り。美味だ! この団扇に見立てた皿の裏にも・・芸妓さんの名前書いてあるのかな〜。すみません〜 中猪口 一です。 鮑白和え 白和えの方は、マスカルポーネと、マカダミアナッツをペーストした物を合わせ 上には、キャビアとピンクペッパーとバーべナと言う花を一輪 奥に、賀茂茄子を素揚げし、出汁で炊いた物 なめらかで濃厚な白和えに、キャビアと鮑の磯の風味が重なる。イタリアンか・・・ 賀茂茄子の淡白な味わいは、クリームチーズと、意外と相性が良いかも。 さて次は、2023年5月 G7広島サミットの、社交夕食会で振る舞われた一皿だ! 『広島県産の物を色々使った料理を』
と言う事で、作られた冷製スープ 冷やしレモン味噌汁 広島産レモンを、糀 塩 大豆で混ぜ合わせ、約3カ月置いて発酵させ、レモン味噌を作った その味噌に、一番出汁を合わせた味噌汁は、僅かにとろみがあり、 レモン風味を残しながらも、強い酸味はなく、爽やかで丸みのある味わい 中には、広島産の新順才。香りで、浅葱と紫蘇の花を散らし 透明なジュレに包まれた順才は、ぷりっとした食感と、つるっとした喉越。独特の風味だ〜 『美味しさと美しさ』の追求 革新し続けることか・・ さて強肴だ。夏の暑い時期は『夏越の薬石』の言葉に因んで、四つ脚の料理を出している。 牛タン角煮 上から、ジャガイモの餡をかけて、和芥子をのせ、手前には芋茎 牛タンは、黒砂糖 八丁味噌 カカオを入れ、三日間かけ炊いた物 日本では、四つ脚の物を食べるのが、法律で禁じられた時代があって、 その時代の人々が、夏の暑い時期だけは、四つ脚の物を食べ、力をつけて、 暑い夏を越す為の、薬と言い切って、こっそり食べていたと言う風習があったとか、 じっくり炊かれた牛タンは、肉の味わい強く、これは力になりそうだ。 さて次は御飯だが、夏バテ予防の代表だ! 白焼き鰻御飯 白焼きした鰻を上に添え、木の芽を散らし 牛蒡のすり流し 中には、揚げた牛蒡と香りに黒胡椒 御飯のお供には、漬物3種 黄身とろろ 海苔 山葵 だし醤油がつくが、 山椒の実を入れ、炊き込まれたご飯と、 脂がのった白焼き鰻。これだけで頂くのが最高でした。 ごちそうさまでした。懐石料理 40000円 折500円 奉仕料4050円 税4455円 合計49005円 牛蒡の素朴な味わい。落ち着くわ〜 水物 八つ橋アイスクリーム わらび餅 八つ橋の食感とニッキの味が、京都の風情を感じさせる 祭事や四季の移ろいを感じさせる献立に、 本日も、愉しい時間を過ごす事が出来ました。それではまた。花は桔梗

京都の夏の風物詩『祇園祭』の月
その神事の歴史は、平安京から千年以上続くと言う。
そんな時期の季節感やメッセージ性を織り込んだ、
菊乃井さんの京料理を、より深く味わいたく行って来ました。

菊乃井さんのホームページ
https://kikunoi.jp/kikunoiweb/Top/index

#京料理 #懐石 #g7広島サミット

この日の献立

一献
御神酒

0:58
猪口(先付け)
生雲丹豆腐

1:56
八寸
鱧寿司 鮑 サフラン生姜 甘鯛水玉胡瓜 花海老 蛸の子
胡麻酢和え(浅瓜雷干しと利休麩)

3:17
向付1
明石天然鯛 伊勢海老

4:09
向付2
鱧焼霜 鱧落とし

5:12
蓋物
冬瓜蒸し
鱶鰭(ふかひれ)すっぽん 干し貝柱 万願寺唐辛子 露生姜(つゆしょうが) 柚子

6:24
焼物
鮎塩焼き 蓼酢

7:45
中猪口 一
鮑白和え 賀茂茄子 キャビア ピンクペッパー
白和えは、マスカルポーネとマカダミアナッツのペーストを合わせた物

8:45
中猪口 二
冷やしレモン味噌汁
2023年5月 G7広島サミットで料理を担当した菊乃井さん
『広島県産の物を色々使った料理を』と言う事で、
広島産のレモンと新順才を使った,
社交夕食会の一皿

9:59
強肴
夏越の薬石(牛)
牛タン

11:16
御飯
白焼き鰻御飯

11:26
留椀
牛蒡のすり流し

12:13
水物
八つ橋アイスクリーム わらび餅

2023年7月

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