「唐揚げ」の概念を覆す“新メニュー”とは?きっかけは店主の”弱点”だった「甘くない料理人人生」
見ているだけでお腹が空きます、「唐揚げ」の話題です。唐揚げが名物の宮城県石巻市の飲食店で揚げたて・アツアツの概念を覆す新たなメニューが登場しました。きっかけは、店主のある「弱点」でした。人気は、自称・日本一甘い「甘唐揚げ」店員と客:
「お待たせしました、甘唐揚げ3個のご飯大です!」石巻市大街道にあるお食事処「楓楸栞(ふうしゅうかん)」。地元出身の店主 神野文寿さんが腕を振るうボリューム満点の定食が人気です。名物は、唐揚げ!味は2種類。塩と、もう一つが…?客:
「絶対、甘ですね。甘さに衝撃でしたね」
「個人的には、ここの甘唐揚げを超える唐揚げには出会っていないので、絶対来たら食べる」特製のタレに16時間以上漬け込んだ自称・日本一甘い「甘唐揚げ」です。お食事処楓楸栞 店主 神野文寿さん:
「醤油ベースなんですけど、そこまでですね。あとは企業秘密です」6月から、この名物をアレンジした夏の新メニューが登場しました。「冷たい」唐揚げ!店:
「お待たせしました冷やし中華の唐揚げのせです」
客:
「冷たい唐揚げさっぱりしていて美味しいです」メニューは3種類。「冷やし中華・冷やし唐揚げのせ」「冷やし唐揚げラーメン」そして、さっぱりしたタレとネギをたっぷりかけた「冷やし油淋鶏定食」です。アツアツと対極をなす「冷たい」唐揚げ。きっかけは神野さんのある「弱点」でした。きっかけは「猫舌」!店主 神野文寿さん:
「自分が猫舌なんですよね。(以前は)カップラーメンに氷とか入れないと食べられませんでした。自分の賄いのときに冷めたものを食べていたんですけど、これ冷やしたらどうなるんだろうと」猫舌ならではの発想で生まれた冷やし唐揚げ。揚げたてをバットに移し、蒸気と旨味を逃がさないようすぐラップをかけて業務用の冷凍庫へ入れます。マイナス18度ほどで30分から40分、冷やして熱を取りその後、冷蔵庫に移します。神野さん:
「思ったよりも周りがしっとりして食べられる。(温かいのと比べて)鶏肉の味というよりタレの味がすごくダイレクトに濃厚に感じる」客の反応はどうでしょうか。冷やし唐揚げラーメン食べた客:
「すごい良いですね今日も暑いので、どうかなって正直思ったけど美味しいです」神野さん:
「新しいとか食べたことないから、これ面白いねと言われるのが嬉しい」独自の味を追い求める神野さん。料理人としてのスタートは20歳の時、石巻市門脇町の仕出し店に入社しました。震災で職を失った神野さんは…およそ13年、順調にキャリアを積んでいましたが2011年、震災の津波によって勤め先が被災しさらに、自宅も流されました。幸い、妻と3人の子どもたちは全員無事でした。しかし…。神野さん:
「この地域が復活しないんだろうなという風にしか思えなくて、この子たちをどうやって食べさせていくんだろうとか。途方に暮れるじゃないですけど」職を失った神野さんは1年間、次の道を模索し自分の店を開くことを決意。背中を押したのは妻・由希子さんの言葉でした。神野さん:
「ここまで失って何かあったとしても、自分たちこんなに元気になれてきたんだから、笑顔が増えてきたんだから大丈夫だよと言ってくれたのが妻の存在、その言葉」
妻・由希子さん:
「(料理とは違う)別な会社で勤めている主人を想像できなかったんですよね。何もなくなった、ただ命はある、じゃあ何か好きなことをやらせてあげたいと」2012年4月、夫婦二人で「楓楸栞」をオープン。3人の子どもたちの名前を店名にしました。「甘い唐揚げ」が徐々に口コミやSNSで広まり、唐揚げの店として知られるように。さらに、こんな嬉しいことも。大学生:
「冷やしだと噛めば噛むほど甘味が後から伝わってくるんです」新メニュー「冷やし唐揚げ」の魅力を熱く語ってくれたこちらの大学生。小さい頃から楓楸栞の唐揚げが大好物で店でアルバイトもしています。大学生と神野さん:「パパみたいな感じ」「小学生ぐらいから店に来てるんで、俺パパなの?ありがとう」店の入口に気になるものがありました。ガレキから見つかった「自宅タイル」神野さん:
「(Q 違うタイルがありますけど)流された自宅の唯一残っていた玄関の中のタイルを自分ではがして友だちとかに加工してもらって」震災後、ガレキの中から見つかった流された自宅のタイル。当時のことを忘れないよう店の玄関に入れたといいます。神野さん:
「生かされた命なので、それがあってここがあるのは絶対なので、気持ちの部分でも(タイルを残そうと)」辛い経験も糧に妻・由希子さんと二人三脚で歩み続ける神野さん。新メニュー「冷やし唐揚げ」にとどまらずチャレンジを続けたいと意気込みます。お食事処楓楸栞 店主 神野文寿さん:
「石巻でも面白いことやっている店、楓楸栞ってあるよねって一人でも多くの人に言われたい」石巻だったら「楓楸栞の唐揚げ食べてほしいと言われるような存在になりたい」地元に根差した美味しくて「面白い」店をつくりたい。神野さんは自慢の唐揚げに情熱を注ぎ続けます。夏限定の「冷やし唐揚げ」メニューは9月半ば頃まで提供予定ということです。
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