「鱈羽二重豆富 白味噌仕立 大黒占地 巻き野菜」

「旬感」十二月の持寄り料理「お椀」
青年部 湯川大秀

12月のお椀ということで「鱈羽二重豆富 大黒占地 巻き野菜 白味噌仕立」としました。

会席の中のお椀ではなく、一品料理、アラカルトとしてのお椀で、鱈ちりをお椀にしたイメージで作りました。鱈はひげ鱈を使用しました。真鱈でもやってみたのですが、ひげ鱈の方が身がしっとりと仕上がり、今回のお椀に合いましたので使用しました。

ひげ鱈は水洗いして三枚におろし、腹骨をかいて、骨を抜き、全体量の2%の塩を当てます。30gの切り身にし、小麦粉を打ち、フライパンにて焼き色がつくまで焼き、仕上げに無塩バターで香り付けしました。

羽二重豆富は昆布出汁5、吉野葛0.8、茹でて押した後、裏漉しした絹豆腐1.2を用意し、昆布出汁と吉野葛だけで10分程練り、絹豆腐を加え、良く混ぜ合わせた後、煮切り味醂と淡口醤油・塩で味を調えます。雲子は15g程に庖丁し、流水に1時間晒します。その後3%の塩水に1時間浸けておき、沸いた熱湯に酒少々を加え、火を止め、雲子を入れ、予熱で3分間火を入れます。陸上げし、出汁昆布の上に乗せ、天火で焼き色が付くまで焼き、先の羽二重豆富で茶巾に包んで椀種としました。

大黒占地は庖丁をし、昆布出汁・塩にてさっと炊いておきます。巻き野菜は、白菜、法蓮草の葉、長葱、人参を庖丁し、各々下茹でをし、昆布出汁に浸け、巻きすにて色良く巻いて巻き野菜とします。

吸地は水1升に対して昆布15g、血合い入りの鰹節35gで二番出汁を引き、出汁5合に対して、白漉し味噌135g、煮切り味醂・淡口醤油にて味を調え、吸地としました。原価は658円です。

■関西調理師永朋舎の会報月刊『永朋』は技術技能の向上を目指す調理師のための情報誌です。献立づくりや料理のヒントになる写真や絵献立、中でも団体及び業界誌を含め、第一線で活躍する最も実践的な内容を誇る「旬感」は唯一無二の企画として定評があります。
 技術部・企画部・編集部を中心に各部と青年部が総力を上げて実行し、一人の献立ではなく六人の会員が、毎月題材を決めて前菜・お椀・焼物・煮物・揚物・酢の物など(造りは除く)の作品を持ち寄り、実際に試食をして意見や感想を述べ合う勉強会です。また毎回、副会長、上席相談役、理事長、幹事長、副理事長が一名アドバイザーとして出席し、指導的な立場でアドバイスします。
 日本料理の伝統的な食文化を踏まえながら、季節の素材を吟味し、また新しい食材を取り入れたり、思い思いの創作料理を持ち寄るという、まさに料理人として切磋琢磨する恰好の舞台でもあります。

1件のコメント

  1. 白子豆腐にしないで白子を中に入れて茶巾にする発想は素晴らしいと思います。白子豆腐の先を挑戦したお椀なんですね😊斬新で素晴らしい👍三浦部長優しい人だ😊褒めるところはちゃんと褒める。尊敬します